今の若い人達凄く優秀だと思うが・・・

社会

IT時代に適した世代?

ITが駆使出来ないと、本当に厳しい時代になってしまいましたね。
10代~20代の若い世代は、今の時代に高く順応しているように感じます。
昔からどの時代でも、若い世代はだいたい、その時代で大きく活躍しているものですが、それにしても、今の若い世代は、すごく優秀だと常々思います。
勉強もさることながら、仕事でも覚えるのが早く、特にIT分野の仕事で活躍している人に、優秀な人達が集まっているように感じます。
とは言え、日本の若い世代は、年々学力が落ちてきていると言われることもありますが、実際のところそれはどうなのか、疑問を感じました。
世界の中では、日本の若い世代の水準って、実際どれくらいなんでしょうね?

日本が先進国でトップだった時代はもう過去の事。
その頃から見たら、日本の学力レベルは低くなっているのかもしれません。
ですが、世界のレベルがそもそも上がってきているようにも感じます。
そういう事もあるのではないでしょうか?
そのせいで、日本は学力がより低くに見えるのかもしれません。

PISA とTIMSS の調査結果

インターネットで日本の子どもの学力水準を調べていたら、以下の調査が行われていることが解りました。
ひとつはPISA というもの。
もうひとつはTIMSS というものでした。
この二つの調査方法は、日本の子どもの学力が、世界ではどれくらいなのか、調査するもので、定期的且つ国際的に行われているもののようです。
PISAは、学習到達度調査というものの略称でして、OEDC(経済協力開発機構)が行っている 調査方法になります。
TIMSSは、IEA(国際教育到達度評価学会)が行っている調査方法で、 【Trends in International Mathematics and Science Study 】 の頭文字を取ってTIMSSと言います。
この二つの調査で、世界の水準がおおよそわかるようです。

PISAについては、義務教育が終わった15歳(日本では高校1年生)が対象になって行われてました。
始まったのは2000年からで、3年ごとに行っています。

  • 科学的リテラシー
  • 読解力
  • 数学的リテラシー

この3分野を調査しています。

TIMSSは、小・中学生が対象のものになっています。
1995年から始まったもので、4年に1度行っています。
算数(数学)理科 の教育到達度を測るもののようです。

実際に2018年度のPISAの調査結果をみると、日本は読解力以外は世界では10番以内でした。

  • 科学的リテラシー  世界5位
  • 読解力       世界15位
  • 数学的リテラシー  世界6位

ちなみに前回2015年度は

  • 科学的リテラシー  世界2位
  • 読解力       世界8位
  • 数学的リテラシー  世界6位

読解力がこの3年の間にかなり順位を落としてますね。

2015年の世界1位独占なのは
シンガポールでした。

2018年度は

  1. 中国
  2. シンガポール
  3. マカオ

全てこの順位です!

中国が世界1になってます。

読解力の低さが目立つ

日本は読解力が他の調査結果より低いですね。
実際この読解力をどういうふうに調査しているのでしょうか?
前回2015年調査からコンピュータ使用型調査に移行されているようですが、コンピュータ使用型調査ってどういうものなのでしょうか?

PISAで調査した際の大問は以下になります。

◆課題文1:企業のWebサイト
(商品の安全性を宣伝)

問1:字句や内容を理解する

問2:記載内容の質と信ぴょう性を評価する(自由記述)

◆課題文2:オンライン雑誌記事
(商品の安全性について別の見解)

問3:課題文の内容形式を考える

問4:必要な情報がどのWebサイトに記載されているか推測し探し出す

【測定する能力①情報を探し出す】

◆課題文1と2を比較対照

問5:両文章の異同を確認する

問6:情報の質と信ぴょう性を評価し

自分ならどう対処するか、根拠を示して説明する(自由記述)

【測定する能力③評価し、熟考する】

参照: OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント

日本は課題2と3が世界各国では低いようです。
PISA2015年からの コンピュータ使用型調査に移行した詳細については、以下になります。

コンピュータ使用型調査について(2015年、2018年調査)

◆2015年調査より、コンピュータ使用型調査に移行

操作例

○長文の課題文をスクロールして読む ○キーボードで解答入力(ローマ字入力)
○複数の画面で課題文を提示(Webリンクのクリックやタブの切替えで他画面に移動)
○マウスによる解答選択、ドラッグ&ドロップ操作で画面上の選択肢を動かして解答

調査設計

○大問ごとに解答を完結する設計のため、解答が終わって次の問に進むと前の大問に戻れない設計。
冊子による調査と異なり、最初に調査の全体像を把握したり、最後に全体の解答を修正したりすることができない。

読解力分野のコンピュータ使用型調査の特徴

○オンライン上の多様な形式を用いた課題文(投稿文、電子メール、フォーラムへの参加回答など)を活用(従来の小説、演劇の脚本、伝記、学術論文等に加えて)。
○2018年調査は、全小問245題のうち約7割の173題がコンピュータ使用型調査用に開発された新規問題。
日本の生徒にとって、あまり馴染みのない多様な形式のデジタルテキスト(Webサイト、投稿文、電子メールなど)や文化的背景、概念・語彙などが使用された問題の数が増加したと考えられる。

参照: OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント

この順番になった理由が、PISAの資料から読み取れました。
世界の子どものインターネットの利用度と、日本の子どもの学習時間も影響しているように感じました。

読書活動と読解力の関係

◆日本を含むOECD全体の傾向

○本の種類にかかわらず、本を読む頻度は、2009年と比較して減少傾向にある。
・「月に数回」「週に数回」読むと回答した生徒の割合
(例)「新聞」:日本21.5%(36.0ポイント減)、OECD平均25.4%(37.1ポイント減)
「雑誌」:日本30.8%(33.8ポイント減)、OECD平均18.5%(40.4ポイント減)
○読書を肯定的にとらえる生徒や本を読む頻度が高い生徒の方が、読解力の得点が高い。中でも、フィクション、ノンフィクション、新聞をよく読む生徒の読解力の得点が高い。

◆日本の特徴

○OECD平均と比較すると、日本は、読書を肯定的にとらえる生徒の割合が多い傾向にある。
・「読書は、大好きな趣味の一つ」:日本45.2%(3.2ポイント増)、OECD平均33.7%(0.4ポイント増)
・「どうしても読まなければならない時しか、読まない」:日本39.3%(8.2ポイント減)、OECD平均49.1%(7.8ポイント増)

○OECD平均と比較すると、コミック(マンガ)やフィクションを読む生徒の割合が多い。新聞、フィクション、ノンフィクション、コミックのいずれも、よく読む生徒の読解力の得点が高い。

参照:OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント

そして中国は確実に世界のトップを狙い、そして現在子どもの教育でも全て上位になっています。
年々子どもの学力は高くなっているとはいえ、日本は世界から見ると、すこしずつ順位を落とし続けています。
日本の若者は、世界からみると、読書量も少なく、ゲームを多く遊んでいる事もあり、こういった背景も影響もしているのかもしれません。
非常に悩ましい事です。
これから益々こういう傾向になっていくのかなと、日本の未来に不安を感じました。

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